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思い出は心の中に・・・

 熊本で地震、千葉、石川、福井、いろんな地方で大雨によるたいへんな災害・・・ 外国でも信じられないような災害が起こっている。 戦争や紛争をやっている場合じゃない! 世界が一つにならなきゃ、そういう時だろう。 一瞬にしてすべてを失った人々。 悲しみは地球よりも大きいかもしれない。 お悔やみを申し上げる以外に、何の力にもなれない我が身の小ささを嘆く。 50年使い続けているデミタスカップがある。 以前にもこのブログで紹介したカップだ。 仕事から帰ってきたら、取っ手が取れた状態でテーブルの上に置いてあった。 「ごめんね、手が滑っちゃったの。」 マイセンのカップや、バカラのグラスを割られたときは「かたちあるものだからしょうがないよ。」 なんて、のんきなことを言ってやれたが、このカップの姿を見たときは、さすがに凹んだ。 ところが、今思うと、運命とは恐ろしい。 先週、次男の嶺に無理やり連れられ、北海道道東を旅してきた。 主治医から「飛行機は駄目です!」と、言われていたので、ジェット機で行ってきた。 女満別空港を出て最初の食事、「にしんのアンチョビピザ」を食べた。これがめちゃくちゃおいしかった。 その店は、マスターの父上と兄上が陶芸家で、陶器がたくさん飾ってある素敵なお店だった。 マスターに、 「デミタスカップを集めるのが趣味なんです。」と言ったら、 「売り物ではないんですが、一つありますよ」と言って、見せてくれたのがこのカップ。 売り物にしていただいた。だから、今、我が家にあるわけだ。 割れたカップを陶器専用の接着剤でくっつけたが、もう使えない。 二つ並べると、兄弟のようだ。 旅先でこのカップを手に入れなければ、右側のカップは割れずに済んだのかもしれない。 女々しいなあ。 もとい! 男らしくないなあ。 左側の旅で手に入れたカップは、使わないことにしよう。 なんだか、右側のカップが哀れだ。 地震や水害で被災された方は、どれだけ大切なものを、どれだけ多くの思い出を失ったことだろうか。 カップの一つや二つで、ぐじぐじしている男が、 ここにいる。

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